略してドルフィン、英語ではダックダイブ。そうなんです。ドルフィンスルーって和製英語なんです。でも良い響きですよね。海でのドルフィンは気持ちが良いです。サーフボードを沈めて、向かってくる青い壁に入っていく瞬間の気持ちよさ、そして背後に引っ張られるフィーリング、波のパワーが全身に伝わってきます。
さて、このドルフィンをかっこうよく決めるにはどうしたら良いでしょうか。これはビギナー・サーファーが必ず通り抜けなければならない壁の一つです。ドルフィンを成功させる要素は三つ、パドルのスピードと、サーフボードを沈めるタイミング、そしてどれだけ深く沈められるかです。とくに三っ目の「サーフボードを深く沈める」は重要で、1cmでもより深く沈められるかどうかがドルフィン成功の鍵となります。その確実に深く沈めるドルフィンのこつをご説明します。
ドルフィンのこつ、その1 「スープの下へ深く潜行せよ!」
深く沈める方法の一つは、浮力の小さいサーフボードでこつをつかむ。という方法がまずあります。ドルフィンが上手くいかない人の大きな原因はサーフボードの浮力が大きすぎて沈められないないところにあります。浮力の小さいサーフボードで何度もドルフィンを試すとそのこつがわかってきます。そのこつをつかむと浮力の大きいサーフボードでも沈められるようになってきます。力の入れ具合が分かってくるんですね。浮力の小さいサーフボードを友人が持っていたら借りて試してみるのも良いでしょう。(ここでは波に乗ることよりもドルフィンの練習を優先します)
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それでも沈まない。サーフボードが一本しかないという人にはもう一つ方法があります。それは「木の葉」という裏技で、サーフボードを沈めるときに、両腕を均等にではなく左右のレールどちらかを斜めにして水中に沈めるようにするんです。なぜかというと両腕で均一に沈めようとすると水の強い反発がサーフボードへ掛かってしまいます。ですがサーフボードを斜めにして沈めるとその水の反発が分散されるのです。ですから右腕でも左腕でもどちらからでも良いですから、少し斜めにボードを沈める。これだけでより深く沈められるようになります。この方法は沈めるときにバランスが崩れやすいから練習が必要です。
そして斜めに沈めるコツが分かってきたら、浮き上がる前に今度は逆側を沈めます。つまり木の葉がゆらゆらと落ちるように沈めるのです。上のジョンジョンのビデオをもう一度ご覧ください。サーフボードが浮かんでこないように彼は斜めにしかも左右小刻みにサーフボードを押さえ込んでいるのが分かるでしょう。この方法が分かってくるとロングボードでも沈めることができますよ。
ドルフィンのこつ3 「ジャーマンスープレックスを食らったときには」
しかしどんなに上達してもドルフィンには限界があります。波が大きくなると押し戻されたり、ひっくり返されたり、吹き飛ばされてサーフボードが手から離れてしまうことがあります。そのようなときに重要なことはパドルの体勢にできるだけ早く戻り次の波に備えることです。その体勢の立て直しが早いか遅いかが大きな分岐点となり、たったワンストロークの差で天国と地獄に分かれることがよくあるのです。
まとめ
とにかくドルフィン上達にはこつをつかんであとは回数をこなすしかありません。上手にできるようになったころにはサーフィンもワンランクアップしていることでしょう。ちなみにドルフィンの目的は効率よく沖に出ることです。ですから究極的にはドルフィンをしなくとも沖に出られればそれが一番なんです。そのためには海のコンデションを把握し、どこからパドルアウトしてどういうルートを辿れば効率よく沖に出ることができるかと、あらかじめプランを立てることが大切です。